初めての「アイドル」との出会い(つばきファクトリー・新沼希空)

僕が初めてアイドルのリリイベに行った時の話

 

 

高三の2/16。HMV栄でつばきファクトリーのリリースイベントがあるという情報を聞きつけて、昼の15時くらいに列に並んでCDの予約を済ませイベント観覧券を手にいれた。この日は木曜日。なぜこんなド平日に昼からいけるのかといえば受験生だったから。国立大受験を1週間後に控えた僕にとって、この日は自宅学習用の日だった。

 

受験生の僕がこのイベの存在に気づいたのはイベントの前の週だった。当時は三重県に住んでいたから、東京の私大を受験しにいくとなると当然新幹線を使う。この新幹線移動というのがなんとも退屈なのだ。当時ハロプロ(主に°C-uteモー娘。牧野真莉愛ちゃん、アンジュルム上國料萌衣ちゃん)にハマっていた自分にとって、ハロープロジェクトの公式websiteのチェック時間にこの移動時間があてられるのは当然のことだった。そこで世紀の大発見をする。来週、名古屋の栄で入場無料イベントがある!それにつばきのメジャーデビューイベント!いくしかない!!

 

一度決心した自分はあろうことか翌日の試験の勉強そっちのけで、ホテルについてもつばきファクトリーのメジャーデビューシングルの予習を始める。


つばきファクトリー『初恋サンライズ』(Camellia Factory [First Love Sunrise]) (Promotion Edit)

 

リサまるの「きっとこれが恋」だったり、ききちゃんの「本当は…私の全てを見せたいの」といったセリフが出てくる度に、一人ホテルでニヤニヤする高校三年生(18)がいた。

ダンスだって、他の先輩グループには及ばないかもしれないけど、メジャーデビュー感があってめちゃめちゃ魅力的に感じた。

 

翌日の試験中でもずっと脳内では初恋サンライズが流れている。物理の問題で太陽が出てきたときには勝利を確信したものだったが("きっとこれが解!")、それ以降筆が進むことはなくあえなく惨敗。他の科目も手応えがない。

原因が初恋サンライズにあることは明らかだった(勉強不足などでは決してない)("青春まんまんなか"の高校時代を勉強に費やしたのだ)。こんな状態で国立の二次試験を迎えていいはずがない。そう感じた僕は、つばきファクトリーのリリイベの参加を決意した。行かずに後悔するより、行って後悔したい。

 

要領がわからないながらもHMV栄に到着すると列ができていたから、それに並んでCDの購入に成功。イベント参加券の番号はなんと7番。この番号をこれ以降超えられたことはない。ビギナーズラックというものか、これが。

 

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参加メンバーは写真の3人だった。エースのききちゃん(右)、リーダーのりこちゃん(左)、そして推しの希空ちゃん(真ん中)。18時半になると七番の整理券を握りしめて列に並んだ。こんなに人が集まるのかという衝撃。一番から順にエリアに入ることを許され、私もなんとか2列目を確保することができた。いや、二行目というのか?よくわからないです、そこは。

 

さぁ19時になってイベントが始まった。YouTubeで何回も見たメンバーがこんなに近くで見れるのかという衝撃。を感じると思っていた。。。

そもそもステージは少し床が高くなっている。我々ヲタクと同じ地平に立ってはならぬのである。そのせいで(おかげで)私の目の先にはりこちゃんの太ももがあるではないか…!(りこりこのことそういう目で見ないでくれますか👊)

 

さぁて困ったぞ、これはキモいヲタクと思われてしまう。ヲタクはいつ何時も紳士たらねばならぬ。しかし顔を見上げるには首が悲鳴をあげてしまう。などと考えているうちにトークが終わった。速いものである。そして、予約した枚数に応じた全員握手会へと突入。

 

持ち物をよくわからないデカめのビニル袋に入れさせられ、順番が来ればその荷物をスタッフに渡して、握手中は私の後ろをそのスタッフがついてくる。そんな異様な状況ではあるが、その中でベストを尽くすのだと自分に言い聞かせる。

私大の問題も解けないレベルの頭脳で予習した知識でもお話ができて、山岸理子ちゃん、浅倉樹々ちゃんはなんとか"笑って"くれた。樹々ちゃんにいたっては直筆メッセージ入りのなにかもくれた。冴えない受験生相手に。

 

ただ希空ちゃんはちがった。


ちょこっとLOVE(工藤遥・上國料萌衣・新沼希空)

ちょこっとラブみてファンになりました!応援してます!僕も愛知県出身です!推しです!などという浅すぎる私の発言を見抜き、ふーん、はーい、あんがと〜というあっさりした返答。何かがおかしい。こんなことがあってはならない。

二枚予約していた私にはもう一度チャンスがある。二周目。よくわからんスタッフに荷物を預け二回戦目。しかしそれでも希空ちゃんはその眩しすぎる笑顔を私に見せてくれることはなかった。だけど、1回目よりは上手く会話できた気がした。気がしただけだけど。画面の向こう側の存在でしかなかった希空ちゃんがたしかに目の前に存在したのだ。その事実だけで十分すぎた。

 

それから一週間後に国立の試験があり、さらに二週間ほどすると結果がでた。無事合格。上京することができた。希空ちゃんのおかげであったことは間違いない。

 

現在も日程が合えばつばきファクトリーのイベントには、家で"二度くらいシャワーを浴びてから"参加させてもらっている。たしかに岸本ゆめのちゃんの神対応や、小野田さおりんの力強い握手に心が揺らぐ時がある。しかし、私には希空ちゃんがナンバーワン。

 

今は怪我で辛いけど、また元気で帰ってきてね、キソちゃん!それでは最後に

バイキソラーン⭐️